「旧約聖書の思想」−その10−
選び−契約−律法

林 宣雄牧師

 

 苦難の地エジプトからの脱出は、神の救いのみわざとして記憶され、イスラエル人が思い起こすたびに感謝してやまないできごとでした。
過越祭はそのために祝われるようになった。

それは彼らを奴隷として苦しめたエジプト人におそるべき災害がふりかかった時にイスラエル人の家は過ぎ越したという記念として行なわれ、子孫に長く教えつくべきものとされたのでした。(出エジプト12:21)ここで注目すべき点が二つあります。その第一は、神が人間の歴史の中に働きかけてくださったということです。第二は「選び」という問題です。神の啓示にせよ、契約にせよ、神は特別にイスラエルにお与えになった。

 イスラエルの側からすれば、彼らが特別に選ばれて、それらを受けたということです。(申命記4:37)彼らは、きわめて少数でしかも正しくない、むしろ強情な民であったにもかかわらず、いわば神が一方的に選んでくださったということです。このことは恵みによるということです。現在、モーセの律法と伝えられるもので倫理的十戒(出エジプト20章、申命記5章)祭儀的十戒(出エジプト34章)その他、申命記27章がある。

十項目のうちはじめの4項目は、神への態度を教え、後の6項目は人倫の道について説明をしています。

〔2007年7月15日〕