人生(じんせい)物語(ものがた)る」

                          林 宣雄 牧師

「思い出だけが唯一の楽園である」とある文学者は語る。「あの頃はね・・・」と話し始める()いた人の話を聞き、語り合うのが大好きである。南アフリカの最初の黒人大統領、ネルソン・マンデラは、自伝「自由への長い道」のなかで、伝説(でんせつ)神話(しんわ)寓話(ぐうわ)から多くのことを学んだことを書いている。

「子どもにはメールヘンが必要だ」と気づいたのは、児童心理学者ブルーノ・ベッテルハイムだった。メールヘンは「子どもに、自分のアイデンティティや人生の意味を発見させてくれる。」人格を発達させるために、どのような経験が必要であるかも教えてくれる。」

 自分の人生を物語るには、いろいろな方法がある。対人関係が破綻(はたん)したとき、仕事がなかなかうまくいかないときにどうしてこの私が。なぜ私だけが、こんな目にあわなければならないのという問いが(あたま)をもたげてくる。

「自分が生きにくいのは、子どもの頃の親との関係に原因があったのだ」と嘆く人々に次の言葉を受け取っていただきたい。

 「神は愛です。愛にとどまる人は、神の内にとどまり、神もその人の内にとどまってくださいます。」

                  〔2006年1月8日〕