「旧約聖書の思想」−その1−天地創造

 

林 宣雄牧師

 

 「初めに、神は天地を創造された。」(創世記1章1節)という聖書の最初の言葉は多くの日本人には驚きであった。それまでの日本人は、このような神について知らなかった。

聖書は「神あり」というだけでなく「神は生きておられる」ということです。神が天地を創造されたということは、天上のもの地上のあらゆるものが神によって存在する、ということなのです。聖書の神には配偶神がないということも注目すべきです。古代からの諸宗教は−日本も例外ではない−男と女という人間くささが残ります。旧約の人格神は不十分であるが、自分の特別な存在をあらわそうとします。「超越者」なる神、唯一神の立場を強調する。聖書は古い書物であるだけに、その時代の人々の知識によって書かれているという制約があります。存在の根源である方への信仰が強いかたちで書き記されている。

 超越性を「聖」という言葉であらわすことができます。聖とは、人間と区別される存在という意味です。時間的には永遠、力においては全能、知恵の点では全知、倫理的には完全という思想が「聖」に含まれているとみるべきでしょう。このような神を証言するのが旧約聖書であり、その神の業の第一が天地創造ということです。イエスは、きわめて明快に表現されている。それが「天地の主」という言葉です。

〔2007年4月15日〕