「旧約聖書の思想」−その2−造られた者

 

林 宣雄牧師

 

 聖書は、次に「人間」について語ります。

創世記第1章では、神のみわざは6日間と記してあります。その最後の主な仕事は人間創造であります。聖書は人間が書いたものですから、人間の立場からの見かた、考えかたが出てきます。でも、あくまでも人間は被造物なのです。神との関係から人間を見ていくのが聖書の人間観なのです。

 人間が「神の像(かたち)」に人間を創造されたと記す。(1章27節)では「神の像」とは何でしょうか。何か特別な意味が含まれていることは確かです。人間は他の動物とは違う存在として創造されました。人間の人格のこととか、神に応答できる力や、あるいは自分の判断と意志によって行動し、考え、造り出す機能をもっているとか、いろいろな解釈も出ております。もっと深かく言えば関係概念とでもいえそうです。他面、人間は動物の仲間としても造られた存在でもあります。「土のちりで」造られた。(創2:7)当然土は土に帰るわけです。人間の仕事の基本は土を耕し、国を守ることでした。人間は最初から男と女とに創造されたのです。聖書の人間記述は一組の夫婦のことから出発します。

 人間が霊と肉から造られた。聖書には霊が優れて肉が劣るという考えはありません。人間はその精神と肉体を全体的に生き働く存在として造られたと考えている。

〔2007年4月29日〕